アトピー性皮膚炎 | 松戸のみやた皮膚科クリニックへ脱毛、アトピー性皮膚炎、ニキビ、水虫、いぼなど、ご相談下さい。

アトピー性皮膚炎のお子様がみえるご両親にまずお話ししたいこと。

アトピー性皮膚炎と皮膚科で診断されたり、また、ご自分のお子様がアトピーではないか?と悩んでいるご両親は多いと思います。大変ご心配だとは思いますが、小児期、特に乳幼児期の適切な治療により、将来、アトピー性皮膚炎でお子様がつらい思いをしないようにすることは十分可能だと思います。そもそも典型的には小学校の間に良くなる病気ですので、いかにそれ以上にアトピーを長引かせないようにするかも治療の目標になります。

アトピー性皮膚炎の治療について、当院が心がけていることは3つ。

1、 お子様のつらい症状をなるべく早く、かつ、十分に取り去るようにする。
2、 治療やスキンケアは、その方の肌の状態や生活環境、治療に対するこだわりなどを、お一人ずつ考慮して行う。
3、 重症のアトピーはもちろん、喘息、花粉症、食物アレルギーなど他のアレルギー病にならないことを目的とした治療を行う。

このうち、特に知っていただきたいのは3の「重症のアトピーや他のアレルギー病にならないようにする」ことです。
乳幼児の肌が赤くかゆいアトピー性皮膚炎はもとより、乾燥肌も、他のアレルギー病の誘因になるということをご存知でしたか?
いろんな研究や調査により、乳幼児期の適切なスキンケアや十分なアトピー性皮膚炎のコントロールをすることで、他のアレルギー病に移行してゆくのを防げる可能性があることがわかってきています。アトピー性皮膚炎を十分にコントロールすれば、喘息や食物アレルギーなどを防げる可能性があるのです。
それゆえ、ご両親には、「乳幼児期の皮膚科専門治療の重大性」をぜひご理解いただきたいと切に切に願っております。

どんな病気?

小児アトピー性皮膚炎の特徴は、乳児の頃に発生はしますが10歳までに良くなるお子さんが多いという点です。
まず、小児アトピー性皮膚炎は治らないものというように思わないでいただきたいと思います。
小児アトピー性皮膚炎は生後2~3か月ごろに顔からから始まり、徐々に肘・膝の内側、体などに治りにくいかゆい湿疹ができて、慢性に続きます。全身の皮膚が乾燥する傾向があります。アトピー素因のある人は、アトピー性皮膚炎になりやすい体質といわれています。

アトピー素因とは以下の2つを意味します。
1. (本人や)家族が気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎になったことがある。
2. ほこり・ダニ・食物などに対するアレルギー抗体(IgE抗体)を作りやすい体質を持っている。

原因は、完全には解明されておりませんがアレルギーだけで起こっているわけではありません。遺伝的な体質と環境の2つが原因といわれています。

この遺伝的な体質と環境の影響が複雑に関係して、アトピー性皮膚炎の症状が出るといわれています。ひとつの要素だけで症状が出ているとは限りません。例えば食事制限などひとつの要素に対してだけ治療をしても、必ずしもアトピー性皮膚炎がよくならないのはこういう理由からなのです。

食物アレルギーについて

母乳100%の乳児でもお母さんが食べたものが母乳の中に混入し、お子さんが離乳前に食物アレルギーになっている場合があります。乳児の食物アレルギーのヒントは採血で調べることができます。

離乳期、特にタンパク類(卵、小麦、牛乳、大豆など)を食べる時期になると食物アレルギーが気になることがあります。皮膚の食物アレルギーは2種類あります。
1. 食べたらすぐ顔や全身が真っ赤になる場合: これは採血の結果や実際食べたものを考慮して原因となりそうな食物があれば、それをしばらく除去すると発疹が出なくなる事があります。
2. 毎日食べているうちに全身の湿疹がゆっくり悪化してきた場合: 原則は外用治療で様子を見て食物制限は行わないことが多いですが、外用治療に反応が悪い場合は、採血で原因のヒントを調べたりして、試験的に食物制限を行ったりすることもあります。

大事なのは小学生になるころには多くの食物アレルギーは自然治癒(緩解)していることが多いので、食物アレルギーに対して過敏にならず、必ず医師と相談してから食物アレルギーの検査や食物制限を考えましょう。

※小児採血希望の方は、後述(原因検査の箇所)のとおりあらかじめお電話でご連絡ください。

皮膚の乾燥について

小児の皮膚の特徴は、皮膚が薄く乾燥しやすいところにあります。

皮膚のみずみずしさは、皮脂、天然保湿因子、角質細胞間脂質という3つの物質によって保たれています。アトピー性皮膚炎ではこれらの物質が減ってしまうことにより皮膚が乾燥し、これによりアトピー性皮膚炎が悪化するといわれています。この乾燥は、適切なスキンケアと保湿剤の外用である程度よい状態に保つことが可能です。

健康皮膚 乾燥皮膚
診断
1.  かゆみがあること 2.  特徴的な湿疹が、左右対称、全身のいろんなところに出現すること 3.  よくなったり悪くなったりして慢性に続くこと(乳児は2ヶ月間以上、その他は6ヶ月間以上) 4.  アトピー素因(前述)を持つことが多い

以上の症状を参考にしてアトピー性皮膚炎と診断します。

原因検査について
当院では主に健康保険適応の採血で原因のヒントを検査しております。原則、生後6カ月以降のお子様に対して検査が可能です。採血ができない日もありますので、小学生以下のお子様の採血を希望される場合は、あらかじめお電話で御相談いただければ幸いです。火曜は小児採血を行っておりません。

治療

現在お子様が苦しんでいる痒みなどの苦痛をコントロールし、健やかに成長していっていただくことが第1の目標になります。アトピー性皮膚炎があるから何かを制限しなければいけないのではなく、薬を使用しているけれど他のお子様と全く変わらない快適な生活を送っていただくようにお手伝いをさせていただきたいのです。(10才位になるまでに落ち着く事が多いです。)

外用薬
  • ・副腎皮質ホルモン外用薬
    アトピー性皮膚炎では一般的に副腎皮質ホルモンの塗り薬を使用します。副腎皮質ホルモン外用薬は、年齢、部位、皮膚の状態、ご両親様のお考えなどによって使い分けが必要な薬物です。よく「副腎皮質ホルモンはよくないのでは?」とのご質問を外来でいただきますが、熟練した皮膚科医師の元で治療を受けていただければ、乳児に外用を続けても安全で効果的な治療が可能になると思います。外来では希望の方には副腎皮質ホルモンについての資料をお渡しして説明をさせていただいております。
  • ・タクロリムス外用薬(プロトピック)
    これは、副腎皮質ホルモンを含まない塗り薬で、特に顔や首に対して優れた効果を発揮します。ただ、2歳以上でないと使用できない、ヒリヒリするなどの刺激感があるなど使用法が難しい塗り薬です。
  • ・他の外用薬
    上記以外に、非ステロイド(NSAID)系外用薬など何種類かあります。使用すると効果的な場合もあり、お子様によっては使用の提案をさせていただいております。
保湿剤

アトピー性皮膚炎の予防には保湿剤の外用が重要です。保湿剤(へパリン類似物質やワセリン系統)を毎日塗り続けることでアトピー性皮膚炎をある程度予防することが可能です。

内服薬
  • ・抗ヒスタミン剤
    いわゆるかゆみ止めの飲み薬です。最近では眠気の少ない薬もでてきております。
日常生活の注意点
  • 1. 入浴の注意点
    お風呂の温度はぬるめで。体を洗う時は低刺激の石けんを十分に泡立ててやさしく洗ってあげましょう。
  • 2. 保湿剤外用
    肌の乾燥はアトピー性皮膚炎を悪化させます。保湿剤を塗りましょう。
  • 3. 肌着の注意点
    肌着はなるべく綿が多く入った柔らかいものを使用しましょう。
  • 4. 掃除
    ダニやホコリはアトピー性皮膚炎の悪化因子です。掃除機がけをこまめに。
  • 5. 湿度
    50~60%が理想です。これ以下だと皮膚が乾燥し、これ以上だとダニが繁殖しやすくなります。
  • 6. 爪を切る
    引っ掻くとよけいにアトピー性皮膚炎が悪化します。
  • 7. ストレス
    長くアトピー性皮膚炎の患者さまを診させていただいて実感するのは、ストレスというものがかなりアトピー性皮膚炎に影響を与えるということです。痒み自体がストレスになっていたり、母子関係が影響を与える場合があるといわれています。

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院長がひよこクラブに子供の皮膚病の記事を書きました。 ひよこクラブ2010年2月号

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